大学生の一人暮らしでかかる生活費はどれくらい必要か?平均額や費用内訳を調査

作成: 2021.04.22

更新: 2021.10.14

大学生の一人暮らしは家賃、光熱費、通信費用、交際費、日用品などありとあらゆる面でお金がかかります。また、大学生のうちは社会人と比べて収入が少ないので、金銭的にも余裕がありません。
 
本記事では、大学生の生活費の内訳と節約する方法、地方と都会の家賃の差、バイト代や仕送り額の平均など大学生の一人暮らしに必要なお金の情報をまとめてご紹介します。

大学生以外も含めた一人暮らしでかかる生活費については、以下の記事もご覧ください。
一人暮らしの生活費は平均いくら?男女別に詳しくシミュレーション

学生の生活費の内訳をチェック

 
学生1人当たりの生活費の内訳はどれくらいでしょう。今回は、国立大学・公立大学・私立大学の昼間部で一人暮らしする大学生の平均額を表にまとめています。
 
表の項目について補足します。「保健衛生費」には診療代や理髪美容代などが含まれます。「その他の日常費」には通信費や通学費以外の交通費が含まれます。「課外活動費」にはサークル活動の費用などが含まれます。

費用項目 金額(年間費用)
食費 28万4600円
住居・光熱費 47万1300円
通学費 1万9900円
保健衛生費 3万8200円
娯楽・し好費 15万6900円
その他の日常費 16万400円
課外活動費 4万700円
総計 117万2000円


▲出典:独立行政法人日本学生支援機構「平成30年度学生生活調査
 
学生一人暮らしの生活費合計は年間で上記のようになります。月の平均にしてみると約10万円ほどの費用がかかります。上記の金額には学費が含まれていませんが、学費を払う必要がある人はさらに費用的な負担が大きくなります。
 
上記の表を見ると、「住居・光熱費」が一番多いのが分かります。特に、都内の大学に通う大学生はワンルームだけでも6万円〜7万円近くの家賃がかかるでしょう。とはいえ、実家暮らしや寮暮らしができない場合は家を借りるしかありません。
 
次に多いのが「食費」です。授業やバイトが忙しいと、なかなか自炊ができず、もっと食費がかかってしまいます。また、大学生は友達とのご飯や飲み会、サークルのお付き合いなども多いです。外食費用を含めると結構な金額になります。
 
次は「その他の日常費」です。内訳はほとんど通信費です。現代の大学生であればほとんどの方がスマートフォンをお持ちですので、その費用になります。スマートフォンは安いプランもありますが、安いプランでも毎月数千円かかってしまうことがほとんどです。
 
次に日用品や娯楽品の出費、交際費が含まれる「娯楽・し好費」です。日用品や娯楽品も削ることができない出費であり、特に日用品は洋服やキッチン用品、水回り用品など必要不可欠なものばかりです。また、娯楽品も趣味の出費などさまざまなものがあるので、月に1万円〜1万5000円ほどはかかってしまいます。
 
交際費は友達やサークルでのお付き合い、恋人とのお付き合いでかかる費用です。大学生の交際費は月に1万円以上かかることが多いですが、人間関係を良好に保つためにも必要な出費なのでなかなか減りません。
 
総額を見るとなかなか多い金額に思えますが、費用を細かく見ていくと、どの費用も必要な出費であり、なかなか削ることができない出費が多いことに気づきます。
 

一人暮らしで節約するコツ

 


上述した通り、一人暮らしにはかなりのお金がかかります。本章では、できるだけ生活にかかるお金を抑えるための節約術をご紹介します。


洗濯はまとめて行う

洗濯はまとめて行うのがおすすめです。毎日洗濯をする人も多いと思いますが、毎日洗濯をすると電気代と水道代がより多くかかってしまいます。
 
洗濯をまとめて行うことで一度にたくさんの量を洗えるので、水道代や電気代が節約できておすすめです。

日用品は詰め替えを使う

日用品は詰め替え用品を買うのがおすすめです。詰め替え用品はボトルに入っているものよりも値段が安く、前まで使っていたボトルに入れて使えます。
 
「詰め替え用品を買ってもそこまで節約にならない」と思う人もいますが、一本あたり100円〜200円安いので、年間で考えると数千円節約できます。また、詰め替え用品はかさばらないのでストックとして置いておくにも便利です。

こまめに電気のチェック

こまめに電気のチェックを行うことも大切です。「朝慌てて家を出る際に電気を消し忘れた」という経験をしたことがある方も多いでしょう。
 
朝電気を消し忘れると、帰宅するまでつけっぱなしになるので電気代がもったいないです。また、電気のつけっぱなしが積み重なると電気代が膨れ上がってしまうので、必ず電気を消し忘れていないか確認しましょう。
 
特に忘れやすいのが、トイレの電気や玄関先の電気です。家を出る前は家中の電気を確認すること、電気をつけたら消すことを習慣付けましょう。

買い物の上限額を決める

お買い物の上限額を決めることもおすすめです。日用品や食材の買い出しに行く際にあれこれ買ってしまい、金額が多くて驚いた経験をしたことがあるでしょう。
 
実際、スーパーに行くとあれもこれもと色々買ってしまいます。しかし、買った後に使わなくてそのまま置いてあるものや、食材の場合は冷蔵庫の奥で腐っている物もあります。
 
そのため、買い物は週に何回するのか、上限額はいくらか決めておくと金額を抑えられます。また、上限額が決まっていると必要なものしか買わないので、買い物のムダが減ります。

お茶は自分で作る

お茶は夏場も冬場も自分で作れば節約できます。毎朝お茶を購入している人は多いですが、毎日買うだけでも月に3000円近くかかってしまいます。特に、コンビニのお茶はスーパーよりも高いので、毎日買うのは結構な出費につながります。
 
その点、自分でお茶を作ることでお金を節約できるのでメリットが大きいです。夏場は水出しのお茶、冬場は暖かいお茶を持っていくと節約できるでしょう。

レシートの整理

買い物をした後はレシートを捨てずに保管し、後で家計簿をつけることをおすすめします。家計簿をつけると無駄な出費があるかどうか、毎月の出費を把握することができます。

無駄な出費があれば減らせますし、毎月の出費が予算内かどうか確認できるのでおすすめです。

エアコンのオンオフを繰り返さない

7つ目は、エアコンのオンオフを繰り返さないことです。エアコンは何度もオンとオフを繰り返すよりも、つけっぱなしにした方が電気代を節約できます。 
 
夏場はとても暑いのでエアコンがどうしても必要になるでしょう。多くの人は朝起きてから出かける前までエアコンをつけて消し、帰宅してから寝る前まで再度つけている人は多いです。
 
しかし、何度もオンとオフを繰り返すと電気代が膨らむので、一度つけたらつけっぱなしにするのがおすすめです。

なるべく自炊する

普段からなるべく自炊をすることで節約できます。友達やサークル、恋人、家族との外食を思う存分楽しむ分、1人での食事は自炊に切り替えるのがおすすめです。
 
たとえば、カフェやファミレスに毎日のように通う大学生も少なくないと思いますが、そうすると1週間で5000円以上かかってしまうことも。1ヶ月にすると2万円〜3万円の費用になります。その他、昼食や夜食もコンビニなどで買って食べると高くつきます。
 
毎日の朝ごはん・昼ごはん・夜ご飯を自分で作るようになると食費を減らせて節約できます。
 
とはいえ、料理を毎日作るのは大変です。週末などでまとめて作り置きをしておけば、お弁当に詰めるだけなので作業を効率化できます。
 
自炊をすることで食費を減らせるだけでなく、栄養バランスも整うのでおすすめです。
 

地方と都会の家賃の差



地方と都会では家賃に大きな差があります。同じ家賃でも地方では広い家に住むことができますが都会は狭い家しか見つかりません。本章ではそれぞれの家賃相場についてご紹介します。

地方の家賃相場

 まずは、地方の家賃相場です。地方のアパートの家賃相場は2LDKや3LDKで大体4万円〜7万円。2LDKや3LDKは子供がいる家族でも住める広さです。大学生が住むような1Kや1Rなどは2万円〜3万円ほどで見つかります。
 
また、ただ安いだけではなく、アパートの中もリフォームされていたり、新しくて綺麗なアパートが多かったりします。
 
地方のアパートが安い理由としては、土地の安さやアパートを利用する人が少ないことが挙げられます。そのため、アパートの家賃がもともと安く設定されており、立地的にも理想的な物件が安く見つかりやすいです。
 
逆に、都会でこの安さのアパートはなかなか見つからず、あっても事故物件や何かしらの欠陥がある物件の可能性もあります。
 
地方の場合は交通の便が悪く、車を保持しないと大学に通えないこともあります。そのため、車の維持費がかかってしまう可能性が高いです。

都会の家賃相場 

次は、都内や首都圏の一人暮らし大学生の家賃相場です。都内や首都圏は地方に比べて家賃が高く、生活費の中で家賃の占める割合がもっとと高いです。
 
都会の一人暮らし大学生が住む1Kや1Rの家賃は大体5万円〜6万円くらいが多く、都会の2LDKや3LDKは10〜15万円ほど家賃がかかります。
 
都会の家賃相場は場所によって変わります。安い地域もありますが、都心から離れているので交通の便が悪かったり、大学から遠くて通いにくいことも少なくありません。
 
都会での一人暮らしは地方での一人暮らし大学生と違って家賃だけで毎月の出費が多くなります。仕送りとバイト代合わせて月に12万円ほど収入があっても、大体半分ほどの5万円〜6万円が毎月家賃でなくなります。
 
一人暮らし大学生は元々の収入が少ない分、家賃の比率はどうしても高くなりがちです。とはいえ、都内の大学に通う場合は避けては通れないでしょう。
 
引っ越しするにも費用がかかるので、最初からなるべく安い住居を見つけて住むのがおすすめです。

仕送りやバイト代はいくら必要?




一人暮らし大学生が生活費用を支払うために必要なバイト代と仕送り額についてご説明します。
 

バイト代

大学生の多くがバイトをしていると思いますが、一人暮らし大学生の平均バイト収入はいくらなのでしょう。
 
全国大学生活協同組合連合会が実施した「第56回学生生活実態調査」によると、一人暮らし(下宿生)のバイト代の平均値は2万6360円でした。

一方、自宅生は3万7680円と意外にも自宅生の方がバイト代を稼いでいる結果が出ました。平均して3万円くらいをバイト代で稼いでいるということになります。
 
「意外と少ない」と感じるかもしれませんが、大学生は授業やサークルなどもあるので、バイトのために捻出できる時間は少なく、収入はこの程度になります。
 
実家からの仕送りがない大学生の場合は月に15万円近く稼いでいることもあり、生活費を稼ぐためにバイトをたくさんしています。逆に、実家から安定した仕送りがある大学生は毎月のバイト収入が3万円〜5万円でも生活費をまかなえます。
 
上記をまとめると、仕送りがある一人暮らし大学生は次に3万円〜5万円、仕送りがない一人暮らし大学生は月に10万円以上のバイト収入が必要になるででしょう。

仕送り

子供が実家を離れて一人暮らしをする際に、なるべく子どもの負担にならないように毎月仕送りを送る保護者も少なくありません。しかし、仕送りだけで生活費を間に合わせるのは難しい場合もあります。
 
独立行政法人日本学生支援機構が実施した「平成30年度学生生活調査」によると、国立大学・公立大学・私立大学の昼間部に通う大学生の仕送り額の平均値は、年間で149万3600円でした。1月あたり約12万5000円程度です。
 
一人暮らし大学生の生活費内訳で説明しましたが、1ヶ月にかかるお金が大体12〜14万円前後です。したがって、仕送りだけではやや生活費が不安です。
 
仕送り額は家庭の状況により異なりますが、平均金額の月12万円程度は保護者の方から送ってもらうほうがいいでしょう。バイトばかりの生活ではせっかくの大学生活であるのに勉強に打ち込めなくなってしまうためです。
 
毎月の仕送りができない家庭もあるでしょう。その場合は学資保険や教育ローンを借りたり、奨学金を借りて生活する選択肢もあります。

大学生の一人暮らしの生活費は計画的に準備しよう


大学生の一人暮らしでかかる費用は月あたり約10万円程度、年間で約120万円程度です。一人暮らしの費用を捻出するためにバイトをしている大学生も多く、奨学金を借りる大学生もまた少なくありません。
 
大学生になって一人暮らしを始める前に、あらかじめ計画的に資金計画を考えておくことをおすすめします。
 
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